治す治し方、治さない治し方
以前、樋田和彦先生(日本ホリスティック医学協会顧問)の診療を見学に行っていた頃です
患者さんや、私にも諭すようにお話しされていた言葉で印象的だったのが
病気には”治す治し方”と”治さない治し方”がある
耳鼻科医は、部品だけの「耳」や「鼻」だけを診ている
部品だけ治していたら全体像が分からないよ!
医学は部品の修理が得意だけど、「その人」に関心はほとんどない
その人を治すことが大事、だと。
先生の診療は、例えばこんな風だ
「右の耳が聞こえないです」
という患者さんとひとしきりお話しされたあと
「あんたは頑固なひとだねぇ」
今度は左の耳の異常を訴える患者さんには
「あんたは嫌なことをずっと避けてきたね」
同じ症状でも、何故、そうなったのかはその人の性格や生き方が大きく関わってくる
同じ病名でも「治し方」は違って当たり前だろう
病名が決まれば薬も自動的に決まる・・・はずだが、このことに疑問を持つ人が少ないのだ
発熱だって、下げる必要があるのか、そのままで良いのか?
さらに、もっと熱を上げる手助け(?)をすることだって
「治さない」という選択だってある
そして、治さないことがその人に本当の”治癒”に役に立つこともあるはず
カラダを治したく、そしてこんなお話しを聞きたくて各地から患者さんはやって来る
樋田耳鼻咽喉科☜